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雪の卒園式

冷え込んだ春分の日。

森のようちえんごろすけの卒園式を行いました。

今年の卒園児は7名。

小学校に上がる子、幼稚園、保育園に行く子、それぞれ新しい場所へ旅立ちます。

森のお友達と、去年卒園した7名のうち6名(1名は現在長野へ!)が参列し

子どもと大人合わせて33名!

それに里山のおじさんたちが加わって

とても賑やかな式になりました。

里山のおじさんのご厚意で

大好きな森に目を楽しませてくれる実や花をつける樹を

卒園記念植樹させていただきました。

白いかわいい花をつけるヒメシャラと筑波名物福れミカン。

森に来る楽しみが増えました。

これからもこの樹の成長を見守りながら森に通えますように。

いつでも帰っておいで。会いに来てね。

樹が喜んでいます。

植林を終えたと同時くらいにポツポツと雨が降ってきました。

私たちの植樹が終わるのを待っていたかのように。

お片付けも自分たちで。

さぁ、お祝いの準備をしよう!

雨が本降りになってきたのでテントの下でご飯炊き&豚汁づくり。

去年ごろすけアグリ部で育てた無農薬無肥料自然農の天日干しのお米と自然農大豆を使ってお豆ご飯を炊きました。里山の恵みをそのままお祝いの席へ。

お豆はゆでたのと炒ったのを混ぜ込んで、たき火でじっくり炊いて行きます。

ご飯炊きも随分上手になりました。

雨は強くなるばかり。でも森っ子たちはこんな雨が楽しくて仕方ない。

わざわざ水溜まりに入っていき、ちゃぷちゃぷどろどろを楽しんでる。

冷たい雨でも関係ない。

小さい子たちは水たまり、大きい子たちは雨が降ってるから~と森じゅうを走り回ってけいどろしてる。

つめたい~寒い~と言いながら薪ストーブに集まってきた。

さぁ、ご飯にしよう!

ほかほか絶品まめごはんと豚汁で身体をあたためて、そしておかずはママさんたちの持ちより一品で豪華なバイキングに!

冬の寒さでしたが、あかあかと燃える暖炉の火とみんなと一緒があたたかい。

ささやかで幸せな宴でした。

ご飯のあとは卒園証書授与式。

昨年卒園した一年生のおねえさんたちが「渡したい!」と名乗り上げてくれたので

授与をお願いしました。

ひとりひとり、切り株の壇上に上がって

おねえさんが読みあげる卒園証書の言葉に聞き入ります。

このごろすけでは「以下同文」はありません。

(小学生は以下同文がかっこいいと言いたかったみたいですが)

ひとりひとり、この一年間、森で過ごした姿を思い浮かべながら、贈る言葉を綴りました。

壇上のみんなはとても誇らしげで立派。

おうちにかえってから、パパに嬉しそうに見せてくれたそうです。

去年卒園した小学生も、去年の卒園証書をとりだして嬉しそうに見ていました。

この森で過ごした証として、これからの人生の支えのひとつになってくれたら嬉しいです。

お母さんたちが寄せた卒園文集も作りました。

本当にすてきな時を過ごしてくれていたんだと、感無量になりました。

少し抜粋して紹介させて下さい。

【春から小学生の男の子のお母さん】

年下の子と過ごす中で少しずつお兄さん的存在に成長させてもらいました。友だちから慕われることで本人も自信がつき、自覚が生まれたようでした。「友だちと仲良く遊びなさい」「年下の子には優しくしなさい」という大人からの言葉は全く必要ありませんでした。子どもたちが自分で感じ考え行動していく。必要なことはただただそれだけでした。そしてそれができる場所がごろすけでした。

【春から年中の男の子のお母さん】

子供たちは大きくなるけれど、森は全然変わらない。

春夏秋冬、毎回違う表情を見せてくれるけれど、

いつもそこにあって、いつも私たちを受け入れてくれる。

そんな五郎助山に出逢えてよかった。

五郎助山でかけがえのない時間を過ごせてよかった。

五郎助山でかけがえのない友達と出逢えてよかった。

【春から年少の女の子のお母さん】

 たくさんの子供たちの 挑戦、怒ってみたり、笑ってみたり、悲しくなってみたり、助けてくれたり優しさが育まれたり…いろんな表情を見れて、子供は1人ですが、たくさんの兄弟がいる。相談できる人がいる、笑っていられる。元気をもらいました。

【春から年少の女の子のお母さん】

ここでしか出来ない経験があると思った。 朝日峠やつくばへの遠足、お誕生日会、プール、梨ジャム作り、雪遊び、節分、運動会。。 調理もカレー、ポップコーン、棒パン、スープ、団子作り、囲炉裏でお餅、手巻き寿司。。 四季を味わい、沢山のことにふれることができ、ほんとうに良かった。

【春から年少の男の子のお母さん】

森では色々な事を親子共々やった。

初めてのこぎりや包丁を使って物を切り、見ている私も刃物を使う時ドキドキしたが、森のみんなが見守っていてくれたからやる事が出来た。

フーフー棒を使って火を起こしたり、水遊びをしたり、初めてうどんも作った。

遊びたい時に遊んで、本人のやりたい様に見守る。

家ではなかなか見守るつもりでも、口が出てしまったりする私でも森に行くと少し気持ちがおおらかになり、少し見守る事もできた。

のんびりとした時間が流れる森と森の仲間のおかげなんだと思う。

【春から年少の女の子のお母さん】

ごろすけについて、あの木々のトンネルを車で通る度に、ごろすけについた~!といつも清々しくわくわくした気持ちになりました。

一緒に過ごしてくれた皆さん、ごろすけを整備し、暖かく見守っていてくれた森のおじさん達、一年間先生を引き受けて下さったかなりさん、本当にありがとうございました!

親以外の沢山の人にこんなに深い愛情をもらって過ごした日々は桃歌の心に深く根付いてると思います。

【春から年少の男の子のお母さん】

森のようちえんに通っていたから、お姉ちゃんやお兄ちゃんのやっている姿をみて、そして導いてくれたから、お友達が居たから、チャレンジ出来た事ばかりです。 母親の私と息子だけだったら、こんなにも初めての事を経験出来なかったと思いますし、もしやりたいと息子が言ってもやらせる事が出来なかったかもしれません。

のんびりと、ゆっくりと

森の時間を親子で過ごしたこと。

指示も禁止もなるべくない場所で

本当に自由に心のままに過ごした一年間。

異年齢の関わりの中で生まれた家族みたいな関係。

年上の子に憧れ、真似をして、様々なはじめてにチャレンジした一年間。

親にとってもチャレンジの連続でした。

見守ること。これが一番のチャレンジだったかもしれません。

水と泥と葉っぱとたくさんの生きものたちに触れた一年間。

心と体の土台を作ってくれたことと確信します。

五感が開き、身体を使って楽しむ力がついた森っ子たちは

新しい場所に行っても、きっと世界を感動に満ちたものにしてしまうことでしょう。

世界は素敵。感動がいっぱい。

小さな心と体をめいっぱい使って

この人生を思う存分楽しんで欲しい。

そして新しい環境でちょっと疲れちゃったら

ふるさとの森に帰ってきて、パワーチャージしてほしい。

この森に行けばみんなに会える。

ごろすけはそんな場所。

最後にお母さんたちからサプライズのメッセージをいただきました。

あたたかい言葉に胸がいっぱい。

小さな宝物さんを連れて森に来てくれてありがとう。

一緒に過ごしてくれてありがとう。

そして見守り力になってくれた里山のおじさん、おばさんたち。

本当に本当に感謝でいっぱいです。

最後の最後。

「思い出のアルバム」を森のおもいでにアレンジした歌をみんなで歌って。

いつもバイバイの前には絵本の時間なのですが、今日もおなじく絵本のリクエスト。

いつもどおりのお別れの時間。

選んだ絵本は「とんでもない!」という絵本。

ほかの動物をうらやましがるのですが、当の動物たちは人には分からない悩みがある。

ウサギはウサギなりの。ライオンにはライオンなりの。

それは比べられない。

だから不満があっても他人がうらやましく見えたとしても

自分を生きるしかないんだ。

という内容。

そのままの自分を生きてね、というメッセージを込めて。

お外に出たら雪!雪!雪!

テントにうっすらと積もった雪に大興奮!!!

森の神さまからの思わぬ卒園プレゼントに大喜び!

最後は外できゃぁきゃぁ遊んで。

「またね!」と手を振ってバイバイ。

そう、これでお別れじゃないから。

また森で会おう。

森で遊ぼう。

さぁ、新しい一年の始まりだ!


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