ごろすけの田んぼ~自然農の田植え~
6月半ばの日曜日、ごろすけアグリ部のメンバー7家族が集まって、自然農の田んぼの田植えをしました。
この辺りの農家はゴールデンウイーク頃から田植えなので、ずいぶんとゆっくりなスタートですが、
旧来の稲の生育のリズムでは梅雨に入る6月が田植えの時期。
稲が根付きすくすく育つためには、たっぷりの雨が必要。
梅雨は稲にとっては天からの恵み。
そんな梅雨空の合い間を縫って、暑くもなく寒くもなく作業にはもってこいの曇りの日に田植えとなりました。
みんなで草刈りした田んぼはちょうど刈り取った草がいい感じで分解され始めていました。ちょこちょこ新しい草も生えています。草むらの中の自然農の田んぼ。
朝7時からの作業。よくみんな集まりました。子どもたちは朝ごはんもそこそこに、さっそくザリガニ探しに。大人たちは先生から田植えの講義を聞きます。真剣!一大イベントです。
大人の手がたくさんあるので作業もはかどります。力を合わせて苗の間隔を決める目印をたてていきます。子どもはなんとなく大人の周りにまとわりついたり、大きい子は立派に作業員してくれたり、
もうザリガニ獲りに夢中になって、遠くの沢に行ってしまったりさまざま。
母たちメインの部活動です。
さぁ、いよいよ田植えです。みんなで一列に並んで。
水のたっぷり入った田んぼに足をとられながらも、慣れない作業をこなします。
大事に大事にそだててきた苗を、大事に大事に一本一本うえていきます。
自然と「がんばれ~。大きく育て~」と声をかけてしまいます。
小さな苗は頼りなく見えるけれども、畑の苗床から移してから3日間で、しっかりとした新しい根をのばしていました。
まずは根を張ることに、稲のいのちのすべてが注がれるのです。
葉っぱは頼りなく見えても、大事なのは根っこ。
根っこがしっかりと張ったとき、上へ上へと成長が始まるのだそう。
見えないところで、ちゃんといのちは育ってる。
その力を信じて。見守って。
子育てと同じ。
手足をどろどろにしながら、泥とたわむれる時間は、大人にとっても子どもにとっても
なんだか生きる力が湧いてくるようです。
土のエネルギーを直接いただいて。
2歳のMちゃんは昨年も田植え体験に参加したそうですが、決して泥に入ろうとしなかったそう。
しかし今年は!ズボンをまっくろにして泥遊び。
お母さんは「こんなことができるようになるなんて!!」と成長を喜んでいました。
そう、去年はできなかったことが、難なく出来るようになってしまうのが子ども。
だからこの子はこうだという色眼鏡で見ないようにしたい。
子どもの可能性は親の想像のはるか上をいくのだから。
たっぷり泥遊びを楽しんだMちゃん、自信がついたのか、なんと初めて!立派なアメリカザリガニをつかむことができました!!すごく嬉しくて「みてみて!!!!」
一つできることが増えると、芋づる式にできることが増える!
初めての体験を重ねて、子どもはどんどん大きくなる。
そんな我が子の姿を見て、親も成長を重ねていきたい。
みんなで協力して用意した苗を全部植えることができました。
植えたのは田んぼの半分。もう半分は先生の苗を分けていただいて別の日に作業することに。
こどもたちの「お腹すいた~」の声に応えて、10時に朝ご飯とお昼ごはんを兼ねたブランチ休憩。
仕事のあとのご飯は美味しい!
たのしいたのしいご飯タイム。
ご飯を食べて、森でひと遊びした後は、田んぼのあぜに大豆を蒔きました。
昔はどこの田んぼでもみられた風景だそうです。
里山のおじさんが来て「くろまめ蒔いているんだね~昔はみんなこうしたもんだ」
黒豆?と思ったけど、畦のことを「くろ」と呼ぶのだそうです。
慣行農法とは違う田んぼに里山のおじさんも興味津々。
みなさん農家の方が多く、大ベテランさん。
心強い味方です。
1か月前に植えられた隣の田んぼの苗に比べたら、まだまだ小さくて頼りない稲達だけど
ピンとたったその姿は立派なもの。
でも「つい隣と比べちゃって・・・」と弱音を吐いたら
里山のおじさんから「比べるもんじゃね。全然違うもんなんだから。子育てといっしょ」
とたしなめられました。
そうだよね。分かっちゃいるけど。隣の芝生は青々を見える(笑)
おおらかに見守ってくれる存在に母のこころもゆるむ。
こんな風にして子育てもちょっとずつうまくなっていくのかな。
田んぼ作業が終わっても、子どもたちは泥と水と戯れ、各々が好きな遊びに没頭していました。
水に入るにはちょっと涼しいくらいに感じていたけれども、子どもはそうでもないようです。
びちょびちょになって、満面の笑みで、里山を楽しんでいました。
大人も子どもも。泥と水にパワーをもらって。
稲の成長とともに、成長していければいいな。
初めての田んぼの挑戦、まだまだ続きます。